看護師にとっての良い職場にすることは、病院が抱える代表的な問題ではないでしょうか。現状でみる看護師の離職率の高さから、お世辞にも良い職場環境で仕事をしているとは到底思えない方が多いと思います。その社会問題はずっと前から言われていることであり、その問題が先送りされるようなことがあれば、後に入ってくる看護師にとって必然的に厳しい労働環境を強いる形となってしまいます。それでも、病院によってはとても良い職場環境の場合もあるため、看護師としての転職を考えている方にとっては、その恵まれた環境の病院に入職することを一縷の望みとして就活をしていることが考えられます。その理想となる職場に入職できたときこそ、看護師としての社会生活を通した新たな旅立ちが始まっていきます。
病院に入職した看護師は、今までにいろんな人から看護師が働く職場はきつくて休みがないと聞かされたために、自分のような人が本当に看護師として務まるのかと不安に感じることはあると思います。実際に働いてみてその不安が現実となり、「辞めたい」と心底思っている方はいらっしゃるでしょう。しかし、そう思ってもせっかく今に至るまで看護師の勉強をしてきたというのに、その行為を水に流してしまうことは自分にとって非常にもったいないと思い、意地になって看護師を全うしようと努力している方はいるのではないでしょうか。その職務をやり遂げていこうとする姿勢が、自分にとっての良い職場を目指していくことにつながっていき、要所で立ちはだかる障害に遭遇するたびに自分の力で乗り越えていく力が身に付くのです。
良い職場探しとは、働きやすい職場を求めていくことであり、仕事の中で自分の発想や機転などを働かせて良い職場を実現できたときに、自分の後に続く後輩もその働きやすい職場で全力を尽くしていきたい思うようになるのです。このようにして、自分が作り出していく軌跡で多くの方が希望の持てる職場で尽くしていこうとする気持ちを喚起させていくことになり、そうした意志がある限り、看護の社会をより良くしていこうとする向上心が途絶えることはありません。
また、人間関係の良い職場とは、空気が澄んでいるかのような気持ちの良い感覚が得られる環境のことであり、その環境に身を置くことによって心身ともに社会人としての自分がすくすくと成長していくことができるような場所のことを指します。その感覚がいつの日か自分に訪れることを信じて、よりよい職場づくりに励みましょう。